4月30日付 地元店 生き残り策は

山陽「商戦 変わる地域流通業」 

 岡山県内最大の商業施設がもたらすのは、にぎわいの創出か、サバイバルか―。JR岡山駅前で建設が進む「イオンモール岡山」が、今年11月に開業する。店舗面積は市内の既存百貨店2店(天満屋岡山店、岡山高島屋)の合計を倍近く上回る。約350店舗が入居するほか、600席規模のホールや岡山放送のスタジオなど、ひとつの街とも言える形態だ。連載は地域で商業を営む人々に迫り、生き残りに懸ける姿を追った。

 迎え撃つ既存百貨店は、店舗のリニューアルや特徴ある品ぞろえで差別化を図る。地元商店会は若手経営者を中心に活性化案の策定を急ぐ。各店が他にはない強みを持つことで、商店会を個性の集合体とする戦略だ。

 13年春にイオンの計画が発表された当時、地元の反応は危機感と対抗意識が強かった。しかし、圧倒的な規模や集客力を前に、やがて共存・共栄の道を探る動きも出てきたという。大森知彦経済部長は「今年は岡山の流通業にとって激変の年になる。個々のストレートニュースではうまくあぶり出せなかったことを企画で描く」と話す。

 第1部を担当した経済部の太田知二記者は、2年前から流通業界を取材しており、日頃の蓄積を基に1か月ほど専従で臨んだ。知っているつもりだったが、想像以上に「本音と建前の世界」だったという。「今まで"点"で追っていたものを"面"で伝え、読者に分かりやすく、企業の本音に迫れるよう取材した」と話す。

 イオンが東の旗艦店と位置付ける幕張新都心(千葉市)の店舗も取材した。読者が関心を寄せる地元での影響について太田記者は、「人口が多い首都圏と状況は違う。広範囲に影響が出てくるだろう」と話す。岡山市だけでなく、倉敷市や高梁市での生き残り策も取り上げた。今後の連載は、商業規模の小さい商店街などに焦点を当てる。(夏)

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