3月17日付 持続的な経済効果生むには

北羽「動き出す 能代火力3号機」 

 東北電力は昨年3月、無期限停止状態だった秋田県・能代火力発電所3号機の建設再開を発表した。工事に関連した人・モノによる経済効果に地元の期待は高まる。平川貢報道部主任は「工事再開は地元の悲願だった。これを機に関係者の思いを伝え、地域活性化につなげたいと考えた」と、2月7日付から5回にわたり掲載した企画の狙いを説明する。

 能代火力発電所3号機は同1、2号機に引き続き1988年に着工する予定だった。しかし、バブル崩壊後の不況などで、建設は事実上凍結。転機となったのが東日本大震災だ。青森県・東通と宮城県・女川の両原発は再稼働の見通しが立たない。電源確保のため建設計画が動き出した。

 連載はまず、工事による経済効果を探るため、1、2号機の工事期間を振り返った。ピークの93年には延べ39万人が関連工事に従事。その6割近くが県外からで、宿泊、衣食住産業などに大きな波及効果が生まれた。しかし、工事関係者が引き揚げると地域経済は衰退。「地元では工事の波及効果を持続させられなかったとの反省の声も多い」と平川氏は話す。

 3号機工事の好機を生かすため、今年2月、能代商工会議所を中心に17の業界団体が参加する協議会が立ち上がった。仕事の発注情報を効率的に収集し、地元企業が受注しやすい環境を整える。

 経済効果の持続に向けて注目されるのが、恒常的になる発電所3基の定期点検だ。必要な部品づくりをはじめ関連産業を地元で育成することが課題。工事関係者らに地域の魅力を伝え、再び訪れてもらえるよう、歴史のある七夕行事「天空の不夜城」といった観光資源を生かした地域振興策も進む。伊藤仁報道部長は「地域活性化を一過性で終わらせないための地元の取り組みを伝えたい」と強調した。(梛)

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