6月16日付 地域での暮らし 若者に提示

日本海「幸せとは 人口減少社会の生き方」 

 全国で人口が最も少ない鳥取県。行政がプロジェクトチームを立ち上げ人口減や地方創生と向き合う中、年間企画で、地元で働く人々や地域活性化に取り組む団体の声を紹介している。

 森原昌人編集制作局参事は「地方創生は行政だけでなく、住民が主体となり、地域を巻き込んでいかなければならない」と指摘。その上で、「地域で生き、暮らしていこうとする人々の自発的な取り組みや課題を伝え、将来を担う若者たちに地方でどう生きていけるのかを示したい」と、企画に込めた思いを語る。

 県内で働く若者の声を取り上げた第1部で、森原氏はIターンで飲食店を経営する若者や、幼児を連れて移住してきた夫婦を取材。豊かな自然に価値を見いだし県外からやって来る人々の声は、地域にとって強い刺激になると感じたという。森原氏は「読者にとって当たり前の、自然に囲まれた暮らしを見直すきっかけにしたい」と話す。

 第2部は、子どもに地元の魅力を感じてほしいとの思いから活性化に取り組む商店街や、婚活イベントを企画する青年団などを紹介。5月に連載した第3部は、農林水産分野での新たな特産品の開発や発信を報じた。

 将来を担う若手の記者を中心に、社を挙げて取材に当たっている。森原氏は、地元の細やかな取り組みに密着することで、地域に根差す報道の重要性を記者に学んでほしいと、もう一つの狙いを説明する。第3部を担当した編集部報道課の浜田匡史記者は、山林が多い鳥取に向いていると注目されるシイタケ栽培を取り上げた。建築業からシイタケ栽培に転向したという66歳の男性の話を聞き、「これから山村にやってくる人にも始められる仕事だ。働く場所のない30~40代にこうした働き方があることを知らせたかった」と振り返る。(斎)

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