12月 8日付 低迷の背景と打開策を提示

中国「王国広島の凋落(ちょうらく) 国体21位の衝撃」

 広島県が総合優勝を飾った1996年のひろしま国体から間もなく20年を迎える。スポーツ王国とされる同県は、今年の紀の国わかやま国体で男女総合得点(天皇杯順位)が21位という結果に終わった。26年ぶりに20位台に陥落。競技の現場や県の組織体制に目を向け、アマチュアスポーツ低迷の課題を探る企画を、11月19日から全3回で展開した。

 かつて多くの五輪選手を輩出した競泳などを例に、慢性的なジュニア選手の不振や指導者不足、受け皿不足による有力選手の県外流出といった現状を伝えた。年間約2億4~5千万円の選手強化費は県が県体育協会を通じて支出する。小西晶運動部デスク兼五輪担当は、「県民の貴重な税金が充てられているにもかかわらず、結果が出ない中、試合結果を報じるだけではいけないのではないか」との思いがあったと振り返る。

 小西氏は、不振の背景には、選手の強化を競技団体に丸投げしてきた県体協の責任があると分析する。一方で、県体協を糾弾したかったわけではないとし「一番の課題は、県体協と競技団体、学校などが連携できていないことだ」と強調する。

 最終回で、隣県の岡山の様子を報じた。国体での競技力の目安となる都道府県別の人口で12位の広島に対し、岡山は21位。しかし、同県は今年の国体で11位と健闘した。県体協が競技団体や中・高体連などにヒアリングし、ともに強化策を練り上げていく姿勢を紹介。時間をかけて築いた信頼関係が競技団体のやる気を引き出しているとし「国体力とは体協を中心とした組織力。それが岡山がこの10年で出した答えだ」と報じた。

 小西氏は、「野球やサッカーなど、プロスポーツの盛り上がりに隠れたアマチュアスポーツの現状に目を向け、興味を持つきっかけになってほしい」と語る。(斎)

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