12月15日付 魅力掘り起こし定住促進

陸奥「呼び込む街に 交流人口・移住者増の新視点」

 人口減少や過疎化は地方にとって共通の課題だ。街の新たな魅力を提示し、人を呼び込む取り組みが移住や定住の促進に向けた対策の一つのヒントになるのではないか―。11月2日から3日連続で、弘前市内の取り組みを紹介した。

 宮崎新編集部長は「これまで人口減をテーマにする際、企業誘致や行政が進めるUターン・Iターンを取り上げることが定番だった」と振り返る。弘前市は移住の受け入れに積極的に取り組むものの定住につながらず、都市圏への流失に歯止めがかからない。「交流人口を増やす取り組みに糸口が見いだせるのではないかと考えた」という。

 連載は地元の旅行会社が企画したツアーと、9月下旬に弘前公園で開かれた「コスプレ撮影会」を取り上げた。

 ツアーは旅行会社の担当者と一緒に市リンゴ公園など観光名所を巡りながら、どのように旅行商品を計画しているかなどの説明を受ける。地域の魅力に触れられるだけでなく仕事の裏側を垣間見ることができると、知的好奇心の若い人から人気が高い。首都圏から初めて弘前を訪れたという若い女性に話を聞いた。

 撮影会は弘前城周辺で、参加者がアニメやマンガのキャラクターの衣装をまとって写真を撮る。こうしたイベントは首都圏での開催が多い。主催者は地方で実施することで、若者が街にとどまるきっかけになるのではないかと話す。

 報道部の福田藍至記者は「弘前とつながりをもたなかった若い人が訪れ、魅力に触れている。すぐに移住につながるわけではないが、来てもらうことはそのための種をまくことだ」と指摘する。

 まかれた種の芽を出すためには、地域の人の理解こそが重要だと福田氏は続ける。「取り組みやそれを担う人々の声を丁寧に伝えることで、理解を進めていきたい」(新)

ページの先頭へ