1月12日付 外国客受け入れ強化へ

大分合同「インバウンドの波 別府観光の挑戦」

 2015年、訪日した外国人観光客(インバウンド)は過去最高を記録した。温泉観光都市の別府でも増加している。街は活気づく一方、外国語への対応やニーズの把握など受け入れ側の課題は多い。新たな変化に向き合う観光地の姿を2015年12月9日から5回にわたり追った。

  「国内からの観光客が頭打ちになる中で、外国人観光客に活路を見い出すしかない」と指摘するのは田中竜・別府支社長兼編集部長。観光客が増える中、国際観光都市として定着するために、受け入れ体制の整備が急務になる。田中氏は「さらなる受け入れに向け、変革が必要なことを読者に示した」と話す。

 近年、団体から個人へと客層が変化している。旅館はウェブサイトやメニューの多言語化、従業員の外国語対応が求められる。「泊食分離」など細やかな料金設定を希望する観光客も増えている。

 国内外の観光地と競う中、インターネット経由の予約や外国語に対応できるスタッフの確保など、グローバルスタンダードに合わせることが重要になる。同支社編集部の田尻雅彦記者は「おもてなしという言葉を一度も使わなかった」と語る。「感覚や情緒で語るのではなく、観光業を営む読者のヒントになるように具体例や取り組みの細部を描いた」という。

 新たな試みを進めるのは旅館だけではない。長期滞在の多い外国人観光客を引き付けるため、市の飲食店は共同で名物のシイタケの食べ比べイベントを実施する。購買意欲の旺盛な観光客に対応するため、小売店は免税申請を進めている。

 外国人観光客は日本人と異なる点を評価することがある。そのため、ニーズの把握とマーケティング戦略が重要になる。田尻記者は今後、阿蘇市など積極的に取り組む事例を取材していきたいと話した。(新)

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