11月29日付 経験者に聞く定住促進策

宮崎日日「移住者目線 地方創生みやざき」

 温暖な気候。温かい人。おいしい食べ物。サーフィンも思う存分楽しめる。しかしどれほど魅力にあふれていても、生活の足場を移すのは簡単ではない。

 県外からの移住を促す上で、足りない支援は何か。移り住んだ人に密着して話を聞き、課題や提言、要望を引き出す。

 毎月第2、第4木曜の地域統合面に掲載。地域情報部、宮崎市政担当、県内13支社局の記者が持ち回りで執筆する。11月末までに14人が登場した。

 先陣を切って5月13日付の初回を担当した落合敬史郎地域情報部長によると、最も苦労するのは人探し。せっかく溶け込んだ新天地について意見を言うことを後ろめたく感じる人、自分のことで精いっぱいの人など事情はさまざまだ。「移住促進への問題意識を持ち、発言してくれる人は簡単には見つからない」という。

 移住を希望する人の多くが家探しでつまずく。空き家はたくさんあるものの、入居できる状態で管理されている物件は少ない。

 岐阜県郡上市から都城市に移った村田燿子さんは「家主が管理しきれない物件は市に管理してほしい」と要望する。しかし行政が個人の所有権に立ち入るのは難しい。市が運営する仲介サイト「空き家バンク」に登録されている物件もわずか。打開に向け、都城市は約6千戸とみられる空き家の実態調査に乗り出す。

 独自の竹細工に魅了され、日之影町で修業を積み職人となった小川鉄平さんは名古屋市出身。「どの自治体のPRも同様で、訴える力が弱い」と指摘する。竹細工のような他にない郷土色を前面に出し、差別化することが必要だと説く。

 移住者の出身地は仙台、新潟、東京、京都などさまざま。ブルガリアから移り住んだ人の声も伝えた。連載は今後も続く。(酒)

ページの先頭へ