1月10日付 海外進出を視野に人材交流

夕刊デイリー「交流深化  延岡とミャンマー」

 2016年春に高校を卒業した人の県内就職率は54.8%。宮崎県は2年連続で全国最下位だった。企業にとり労働力の確保と技術の継承が大きな課題だ。

 外国に人手を求めるか、生産拠点を移すしかない―。将来に不安を持つ延岡市の若手経営者たちが着目したのがミャンマーだった。若者を招き工業技術を伝え、帰国後に海外進出の橋渡しをしてもらうことを目指し、14年に経営者間の交流が始まる。昨年11月には第2の都市マンダレーに交流拠点「ノベオカフェ」が誕生した。これに合わせ谷口幸司編集部次長が現地に飛び、今後の展望を探った。12月8日付から全7回。

 ミャンマーは「東南アジア最後のフロンティア」として注目される。延岡市の企業の特徴は、塗装や溶接加工などの「要素技術」にある。将来、大企業の拠点整備が活性化すれば「こうした技術を持つ中小企業の力が間違いなく必要になる」と谷口氏は話す。交流にはその下地を作る狙いがある。

 人材受け入れには国際協力機構(JICA)が設立した「ミャンマー日本人材開発センター」の研修制度を活用した。14年秋に15人が1期生として来日する。東京、大阪などの視察に加え、延岡市では一般家庭にホームステイしながら工場などを見学した。

 マンダレーで紅茶やコーヒーの販売会社を営むイエートゥーミンさんは、研修中に参加した中小企業の交流会にヒントを得て、ノベオカフェ開設に力を尽くした。「日本とのビジネスの礎」と位置付け、情報交換や事業支援に活用できると意気込む。

 谷口氏は「今は人材交流の段階。技術を伝える長期研修や、企業OBの派遣といった人材育成が次のステップだ。今後も息長く追っていきたい」と語った。(酒)

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