1月24日付 学校再編で変わる教育環境

陸奥「創生への道 人口減少時代を生きる」

 少子高齢化や人口減少への対策を問う新年からの企画。1月7日付まで全6回の第1部は「少子化と教育」をテーマに、小中高校の統合を巡る問題を7人の記者が執筆した。

 「地方衰退が叫ばれる中、住民の不安と危機感は強い。地方創生に向けた動きを紹介する意義は大きいと考えた」と連載を統括した宮崎新編集部長は語る。

 児童生徒が減少する中、教育環境の充実を図る取り組みが進む。西目屋村は2015年、西目屋中を隣接する弘前市の東目屋中に統合した。生徒の減少で学級や教員の数が絞られる中、村は生徒が弘前市内と同じ環境で勉強やスポーツに励むことができるよう、自治体の枠を超えた統合に踏み切った。

 この統合で、西目屋小が村唯一の教育機関となった。村は最後の地元校を維持するため、引きこもりや不登校児童を村外から積極的に受け入れる。児童の約4割が村外出身だ。小規模校ならではの手厚い教育環境を強みとして打ち出し、村への移住者を増やす狙いもある。

 弘前市も、学年が異なる児童を一つの学級で教える「複式学級」化を避けるため、農業地域の小学校を再編中だ。地元の人々には母校への愛着があり、廃校で交流の場を失う不安もある。半面、再編後の新しい学校で友達が増え子供が明るくなる、他地域との新たな連携がしやすくなるなどのメリットに期待が集まる。

 取材・執筆に当たった石田紅子記者は「行政や教育委員会は『子供たちのために』と学校再編を進める。他方、住民にはそれぞれの地域への思い入れがある。両者の意見がぶつかることもあり、記事化する際には気を遣う」と語る。

 今後は福祉、産業、コミュニティーなどをテーマに、1年にわたり連載を続ける予定だ。(有)

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