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大学等新卒者に対する貴省の情報提供に関する意見書

平成13年6月26日

厚生労働省
職業安定局長
澤田 陽太郎殿

社団法人日本新聞協会
広告委員会
委員長 岩田 安弘

貴省が今年度から実施する「大学等新卒者に対するインターネットを通じた求人情報の提供」については、5月28日貴局業務指導課・伊岐典子課長から説明をうかがいました。当委員会としても現下の大学等新卒者の雇用情勢が切迫したものであることは十分理解いたしますが、これまで繰り返し要望してきたとおり、貴省の情報提供が著しく拡大して民業圧迫につながらないよう強く要望するとともに、下記の意見を表明いたします。特に、平成7年および11年に貴省と取り交わした確認書の事項を、今後も順守いただくよう求めます。

  1. 小泉総理大臣は今国会の所信表明演説で国の事業について、その合理性、必要性を徹底的に検証し、「民間にできることは民間に委ね」るべきだと発言しています。当委員会もこれまで民間にできることは民間に委ね、行政が過度なサービスをすべきではないと繰り返し主張してきたところです。したがって、今回の大学等新卒者に対する求人情報提供も含め厚生労働省として提供する求人情報は限定的な範囲に止めるべきものであり、無原則に拡大すべきものではないと考えます。
  2. 学生等のニーズが多いので、「学生職業センター等」の情報提供をインターネットで提供するというのが貴省のご説明でしたが、果たしてどの程度のニーズがあるのかは明らかではありません。また、仮にニーズがあったからといって行政が安易に事業を拡大していけば競争原理が働かないまま、すでに存在する民間の事業分野を浸食し、将来的には民業の圧迫につながるおそれを生じます。
  3. 貴省の説明によれば、同センターの求人情報の提供は就職が決まらない新卒者の「セイフティーネット」であり、情報提供の開始日や求人企業の規模などの点で新聞の求人広告とは重複しないということでした。しかし、採用の通年化など雇用情勢が大きく変化した場合は「セイフティーネット」の考え方も変わらざるを得ず、「セイフティーネット」を名目に事業を継続・拡大することは、貴省と当委員会との間でこれまで確認し合ってきた「求人社名の非公開」という原則をなし崩しにするのではないかという強い疑念を抱いております。

以上

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