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商法の一部改正に関する日本新聞協会広告委員会の見解

2001年8月22日

日本新聞協会広告委員会(委員長=岩田安弘・読売新聞社取締役広告局長)は、法務省が今秋の臨時国会に提出する「商法の一部改正案」のうち決算公告のインターネットによる公開について、?インターネットは現状では公示媒体として不適格である、?インターネットを公示媒体としても現在の脱法行為に変化はない――など以下の理由でインターネットを公示媒体に加えることに反対する。

  1. インターネットは現段階では、法定公告を掲載する媒体としてはデジタルデバイド(情報格差)やセキュリティーなどの問題から不適格と考える。貸借対照表、損益計算書などの計算書類の公告は、本来だれもが容易に閲覧できることが要件のはずである。社会・経済の電子化が時代の流れであることは理解できるが、現行の官報もしくは日刊新聞紙による公告をインターネットに代えることは時期尚早である。
  2. 要綱案は官報、日刊新聞に加え会社が自らのホームページで計算書類を開示することを公告として認めている。そもそも、官報、日刊新聞が公告媒体として認められてきたのは計算書類等の会社情報が第3者である媒体に掲載されて初めて客観性、信頼性が担保されるところにある。自社ホームページへの掲載はこの「第3者性」の要件を満たすものではなく、また、閲覧者にホームページのアドレスを調べアクセスする努力を強いるものであり、計算書類に容易にたどりつくことが困難である。
  3. 商法は罰則規定を設けてすべての企業に計算書類の開示を義務づけている。しかし、中小企業などでは法が守られていないのが実態である。今回の要綱案は、自社ホームページでの開示を選択肢のひとつに加えることで開示の実効性を高めることを期待しているが、インターネットによる開示は決して安価で容易な手段とはいえない。インターネットによる公開は企業、株主等の利用者双方に多くの負担を強いるものであり、ホームページの開示を加えたところで、中小企業がこれにより公開を進めることは考えられない。

以上

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