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犯罪被害者等基本計画に対する共同声明

平成17年12月27日
社団法人日本新聞協会
社団法人日本民間放送連盟

 犯罪被害者等基本法の施行を受けた犯罪被害者等基本計画が27日、策定された。わが国では、これまで犯罪被害者の権利が顧みられることは少なく、十分な支援も受けてこられなかった。この基本計画は、遅まきながら、犯罪被害者のための総合的施策のスタート台となるもので、私たちも評価する。

 ただ、その中で、被害者名の発表を実名でするか匿名でするかを警察が判断するとしている項目については、容認できない。匿名発表では、被害者やその周辺取材が困難になり、警察に都合の悪いことが隠される恐れもある。私たちは、正確で客観的な取材、検証、報道で、国民の知る権利に応えるという使命を果たすため、被害者の発表は実名でなければならないと考える。

 実名発表はただちに実名報道を意味しない。私たちは、被害者への配慮を優先に実名報道か匿名報道かを自律的に判断し、その結果生じる責任は正面から引き受ける。これまでもそう努めてきたし、今後も最大限の努力をしたいと考えている。私たちはこれまで、この被害者名発表に関する項目に異議を唱えて改善を求めてきたが、それは、被害者対策と国民の知る権利という、いずれも大切な公益をいたずらに対立させるのではなく、調和させる道があると信じたからである。私たちの再三の求めが容(い)れられなかったのは極めて残念で、ここに改めて遺憾の意を表明する。

 基本計画の策定にあたった内閣府の犯罪被害者等基本計画検討会で、この項目への私たちの危惧(ぐ)に対し、警察側構成員は「従来の私どもの考え方を何ら変更するものではない」と答えている。計画にこの項目が盛り込まれたとしても匿名発表が現在以上に増えることはない。そう確約したものと、私たちは受け止める。警察現場で、この項目が恣(し)意的に運用されることのないよう、私たちは国民とともに厳しく監視したい。

以上

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