Go!Beppu おおいたへ行こう!キャンペーン
おんせん県観光誘致協議会
〈広告出稿の意図・ねらい〉
2016年4月14日、16日に熊本・大分両県を襲った熊本地震によって、大分県は一部で土砂崩れが発生して家屋に被害が出ましたが、数日後には落ち着きを取り戻しました。一方、連日の震災の報道により、「大分は地震で危ない」というイメージが広がり、観光地では県外の観光客からツアーや宿泊のキャンセルが続出したうえ、県内でも催事や娯楽の自粛が相次ぎ、地元経済が一気に冷え込みました。温泉地として名高い別府市は観光が基幹産業のため影響が非常に大きく、停滞した景気が長引けば廃業する企業が出てくる恐れがある状況で、ゴールデンウイーク(GW)を前にイメージの払拭が急務でした。地元の「元気な別府を発信したい」「ぜひ別府に遊びに来てほしい」という切実な思いを伝えるため、GW期間に「Go!Beppu おおいたへ行こう!キャンペーン」を企画しました。「別府は大丈夫」というメッセージをまず県民に発信して、「こんな時こそ、別府を応援するため、別府に行こう!」という支援が得られるよう、地元紙・大分合同新聞の広告で展開しました。
〈広告の内容・コンセプト〉
このキャンペーンに同紙が展開する別府情報発信支援「FIGHT!大分キャンペーン」を連動させた結果、全面広告4回シリーズの掲載が実現しました。広告内容は別府観光の父である「油屋熊八」像、別府八湯と呼ばれる多様な魅力を持つ温泉、「21世紀に残したい風景」の第2位(NHK調査)である「別府湯けむり」など別府を代表するコンテンツを大胆に使用し、元気な別府だからこそ発信できる遊び心あふれたコピーを添えました。深刻なテーマでありながらも読者を引きつけるよう、分かりやすくてインパクトのあるクリエーティブで観光客の来訪を呼びかけました。
〈広告掲載後の反響〉
掲載直後から風評被害へのすばやい対応として注目されて多くのメディアが取り上げたほか、フェイスブックでも紹介したところ、東京の大分県出身者を中心に情報が拡散して1週間で100万リーチを達成するなど大きな反響がありました。震災直後の短期間で、新聞広告を起点にテレビやウェブを巻き込んで複合的な情報拡散が達成できたことで、「がんばる元気な別府」のPRにつながりました。GW後半には観光施設から「2割ほど客足が戻ってきた」と具体的な声が寄せられ、県民の宿泊予約も増加するなど、企画の狙い通りに集客に貢献しただけでなく、被災地支援の機運が全国的に盛り上がりました。さらに、広告関係者からも好評を得ました。
大分市内の小学校では、この広告が「広告からどんなメッセージが読み取れるか」などを学ぶ授業の教材として使用されたNIE事例も報告されており、一層の広がりを見せています。
広告主 |
おんせん県観光誘致協議会 |
企画 |
おんせん県観光誘致協議会、西広大分支社、大分合同新聞社 |
掲載紙 |
大分合同 |
制作 |
西広大分支社、デザイン・マップ、緒方一成事務所 |
掲載日 |
2016/5/1~5 |
扱い |
西広大分支社 |
スペース/回数/色 |
全15段×4回/カラー |
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