第66回全広連秋田大会記念特集「秋田犬新報」
連合21社
<広告の狙い・内容>
「第66回全日本広告連盟秋田大会」が開催されるのを機に、全国へ「秋田」を発信するため、昨今世界でブームを起こしている「秋田犬」をテーマにした特集号を企画しました。「秋田美人」や「きりたんぽ」「稲庭うどん」などの特産物、「竿燈まつり」や「大曲の花火」などの民俗行事にならび、秋田のかけがえのない財産の一つである「秋田犬」の認知度を全国レベルに高めるような紙面、かつ広告特集として「広告が主役」となりうる新聞を作りたいとの思いから企画が生まれました。「秋田」「犬」というキーワードから、秋田県出身の漫画家・高橋よしひろ氏の『銀牙-流れ星 銀-』を連想、「秋田犬×銀牙」のコラボ紙面の着想に至りました。2017年11月、同氏に企画のコンセプトを伝えたところ即決で快諾いただき実現にこぎ着けました。
企画進行中、冬季五輪でのザギトワ選手の「秋田犬おねだり」の話題などもあり、追い風を感じながらの紙面作りができました。
企画のポイントは、①紙媒体の特徴を生かし、可能性を感じさせる紙面、②記事だけでなく広告に目が行く紙面、③秋田をPRし、地方のポテンシャルを感じさせる紙面――の3点です。
広告制作にあたっては動画連動などに頼らず、新聞広告と相性の良い漫画とのコラボで全体に動きを感じさせるよう心掛けました。また、記事と広告の連動を重視し、クリエーティブは全て漫画のコマ割りで構成。読者が広告を読まざるを得ないような工夫を凝らしたことで、特集号としての一体感・統一感を持たせました。
商品・サービスの特性やメッセージを柔軟にカスタマイズさせ、相手を考えた提案型のセールスを実施することで手堅くなりがちな新聞広告のイメージを取り払い、広告主発掘にも成功しました。
また、センター面に、秋田県の秋田犬を使った観光キャンペーンを配置することで、秋田犬だけでなく県の名所や特産も効果的に紹介。これでもかというほどの「秋田犬」推しで、強烈なインパクトと秋田の底力を見せることができました。
秋田犬を紹介するだけではインパクト不足と感じ、秋田出身の漫画家で犬マンガの巨匠である高橋氏の『銀牙-流れ星 銀-』の「犬がしゃべる」という最大の特徴を生かした紙面展開を考えました。
記事部分だけでなく、すべての広告を「銀牙」から取り出したコマや吹き出しを自由に配置して、完全連動型のクリエーティブとしました。また、ラッピング裏にオリジナル作品を書き下ろしていただき、「銀牙」を知らない世代へも作品の世界観を周知させる工夫を凝らしました。
広告部分では、セールス先の会社のイメージ、担当者の癖や性格までを熟慮した上で、いかにユーモラスにマンガを交えていくか、制作チームと共に工夫と時間を要し、丁寧できめ細やかな提案を心掛けました。端的に商品を打ち出す社、漫画の特徴を生かし流れや余韻を感じさせることを好む社など、それぞれの特徴を感じさせる飽きのこない紙面に仕上げました。
<反響・効果>
発行後は、ツイッターで驚くほど大きな反響があり、地方では珍しく即日にリツイート1万を超えるつぶやきが生まれました。また、本社が把握している購読依頼だけでも全国各地から200件を超えました。広告主からは、自社サイトや店舗に掲示したいという依頼や、楽しい紙面に対する評価の言葉も多数寄せられました。
取材に協力いただいた「公益社団法人秋田犬保存会」からの要望を受け、「秋田犬博物室」で新聞を展示しました。
また、全広連の開会式では秋田県知事が本特集を紹介し、話題を呼びました。
ラッピングの題字を「秋田犬新報」にした遊び心を、読者がキッチリと感じ取ってくれたことなど、新聞でできる楽しいこと、話題づくりはまだまだできる、という可能性を感じることができました。
広告主 |
連合21社 |
企画 |
秋田魁新報社営業局 |
掲載紙 |
秋田魁 |
制作 |
サキガケ・アド・ブレーン |
掲載日 |
2018/5/15 |
扱い |
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スペース/回数/色 |
別刷り20ページ/カラー |
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