<広告の狙い・内容>
1635(寛永12)年に創業し、1722(享保7)年から参勤交代の献上品となった5色の色つきそうめん「五色そうめん」を製造する老舗の麺類製造・販売会社「五色そうめん株式会社」。
五色そうめんは、愛媛県の郷土の味として長年愛されてきたが、贈答の習慣が薄れ業界は規模縮小の傾向にあるため、現状を打破すべく、将来にわたる消費者である子どもや子育て世代に興味をもってもらえるよう「素麺(そうめん)戦隊ゴシキメン」を誕生させました。ゴシキメン周知と顧客拡大を狙い、SNSの連動・拡散と相性の良い新聞でシリーズ広告を展開しました。イラストは『こち亀』の漫画家・秋本治さん率いるアトリエびーだまの実崎孝永さんが担当。新聞購読世代に合わせて、懐かしさや哀愁を感じさせる昭和感をテーマに統一し、隠れたメッセージなど細部の仕掛けにこだわりました。新聞紙面を見た読者や、同紙面を拡散したSNSユーザーが一体となって楽しめる要素を組み込みました。
<反響・効果>
SNSでは、実写版ゴシキメンが新聞掲載されたゴシキメンを見ている様子を投稿するなど、各シリーズの新聞広告と連動したプロモーションを実施しました。SNSのユーザーが、意図的に仕込んだ隠しメッセージを発見したことや、昭和の風景を懐かしむコメントなどが相次ぎました。紙面を見た読者より「父がイラストの自動車の車種が思い出せないので、教えてほしい」と 同社に電話問い合わせまでありました。紙面に描かれた架空のゴシキメン商品(フィギュア)が大きな反響を呼び、缶バッジやポストカードの制作に続いて、2022年7月、実際にゴシキメンのフィギュアが商品化されました。各商品化の展開は、将来にわたる消費者である子どもや子育て世代に「五色そうめん」をリーチするという広告目的を達成するコンテンツとして寄与します。SNSを中心に話題となり、月刊『ブレーン』9月号で同シリーズの紙面が紹介されました。一連の展開は、400年近く続く老舗のイメージからは奇抜に映る戦略ですが、新聞紙面を通じて消費者やSNSユーザーだけではなく、商品の仕入れ先、販売店とコミュニケーションが増え、前年まで下がり続けていた同社の売り上げが増加に転じたことなど明確な効果につながりました。
広告主 |
五色そうめん |
企画 |
広告デザイン事務所カンカク |
掲載紙 |
愛媛 |
制作 |
広告デザイン事務所カンカク |
掲載日 |
2021/6/5、6/19、7/7、7/23、8/30 |
扱い |
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スペース/回数/色 |
全15段/5回/カラー |
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