<広告の狙い・内容>
〇背景
母の日にユニクロを想起してもらうための手段として新聞広告を選択。
商品を売ろうとする広告ではなく、お母さんへの想いを喚起し、母の日にありがとうを贈りたくなる広告を目指しました。
〇着想
“お母さんは子どもにいろいろ求めてつい叱ったりしてしまうけど、本当はいてくれるだけで感謝している”“子どもはお母さんに口答えばかりしてしまうけど、本当は感謝している”という、分かり合えないけれど心の奥の方ではつながっている母と子のインサイトに注目。
そんな母と子の関係性にマッチする『ちびまる子ちゃん』を通して、なかなか話せない本音を話そうというメッセージで、共感を獲得することを目指しました。
〇企画:新聞を心の壁に見立て、取り除くことでつながる母と子の気持ち
5月10日の朝日新聞の朝刊。
6面には、左を向いているまる子の15段。そこには、「お母さんは」から始まる、お母さんに対しての想いがつづられています。そして、23面には、右を向いているお母さんの15段があり、反対に「うちの子は」から始まる、子に対する想いがつづられています。
両方の紙面の下方には、「ふたりの気持ちはきっとつながってる。新聞を取り除いてみよう。」という文字が。それに伴って、中央の新聞の束を取り除くと、実は新聞の奥の方で30段としてつながっていて、まる子とお母さんが向かい合うだけではなく、それぞれの言葉もつなげて読めるようになっています。
母で15段、子で15段としてそれぞれの広告が成立しているけれど、間にある新聞(=壁)を抜くと、実は30段としてつながっている、という仕掛けにより、普段、一番近い存在だからこそ、なかなか直接話せない母と子。その心の奥の気持ちを新聞で可視化。「話そうよ、母の日に。」というメッセージを届けました。
<反響・効果>
5月10日の出稿当日から、5月14日の母の日当日にかけてSNS上でも話題となりました。そこから派生し、情報番組や、海外メディアでも取り上げられました。
広告を見た方からの反響は好意的な感想を示すものが大半であり、15段ずつでも成立する広告が30段としても成立する仕組みと、メッセージへの感想が多くありました。
特にメッセージについては、「泣ける」「感動した」のような、内容に深く共感をした旨のコメントが大半を占めていました。また、学校に掲示してよいかという問い合わせも複数件来ており、世代を超えてメッセージが伝わる広告であったと言えるのではないでしょうか。
上記より、当初狙いとしていた、母の日にユニクロを想起してもらうことと、お母さんへの感謝の啓発に成功、ブランドイメージの向上にも寄与することができたと考えています。
広告主 |
ユニクロ |
企画 |
電通 |
掲載紙 |
朝日、東京、中日 |
制作 |
電通、sora inc. |
掲載日 |
2023/5/10 |
扱い |
電通 |
スペース/回数/色 |
全15段×2(朝日:6、23面、東京:8、17面、中日:4、25面)/カラー |
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