臓器売買 実態浮き彫り
読売新聞東京本社・佐藤直信氏(取材班代表)
「海外臓器売買・あっせん」を巡る一連のスクープ
日本新聞協会は9月6日、2023年度の新聞協会賞を読売新聞東京本社の佐藤直信氏(取材班代表)らに贈ると発表しました。
読売新聞東京本社は、東京都内のNPO法人が仲介し中央アジアのキルギスで行われた日本人患者への生体腎移植手術の際に、臓器提供者のウクライナ人女性に金銭が支払われていたことを2022年8月7日付朝刊で特報しました。
旅券の偽造や現地の不十分な医療体制などの実態をグローバルな裏付け取材で克明に報じるとともに、続報で国内のドナー不足や臓器移植法の不備を問題提起しました。一連の報道は、国内で初めて海外移植の立件につながったほか、国の法規制強化の動きを引き出しました。
闇に埋もれていた臓器売買の実態を、組織ジャーナリズムの力で浮き彫りにした調査報道として高く評価されました。
<受賞者>

読売新聞東京本社
海外臓器売買・あっせん取材班
(代表)編集局社会部次長
佐藤直信(さとう・なおのぶ)氏
(2023年9月7日)