戦没者遺骨収集事業のずさんな実態暴く
【新聞協会賞 ニュース部門】NHK・木村真也氏(取材班代表)
「戦没者遺骨の取り違え公表せず」の一連のスクープ
日本新聞協会は10月7日、2020年度の新聞協会賞をNHKの木村真也氏(取材班代表)らに贈ると発表しました。
NHKは19年7月29日、シベリアで収集した戦没者の遺骨が日本人ではないとする鑑定結果を厚生労働省が公表していなかったことを特報しました。
厚労省の非公開会議の議事録を独自に入手し、現地や生還したシベリア抑留者への取材を交え、遺骨収集事業のずさんな実態を明らかに。厚労省が事態を把握しながら長年放置していた事実も白日の下にさらしました。当初は否定していた政府も事実を認め、収集事業の抜本的な見直しに着手しました。
2年にわたる粘り強い取材で、国家が果たすべき責務を問う一連のスクープは、優れた調査報道として高く評価されました。
<受賞者>

NHK
「遺骨問題」取材班
(代表)報道局社会部副部長
木村真也氏
(2020年10月7日)