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報道への弾圧に危機感 アンゴラ記者にヒーロー賞

 国際新聞編集者協会(IPI)は6月21日から3日間、ナイジェリアの首都アブジャで2018年世界大会を開催した。テーマは「なぜ健全なジャーナリズムは重要なのか」。権力の弾圧で記者の安全が脅かされ、報道の信頼が傷つけられている現状について危機感を表明する参加者が相次いだ。「ワールド・プレス・フリーダム・ヒーロー賞」はアンゴラのジャーナリスト、ラファエル・マーキュエス氏に授与された。

 イヤーウッド会長(米国)はあいさつで、来賓のナイジェリア・ブハリ大統領に対し、勾留中のナイジェリア記者の釈放を迫った。トリオンフィ専務理事は、今年殺害された記者は少なくとも43人に上ると指摘。ジャーナリストの連帯を呼び掛けた。

 討議では、ジャーナリズムが犯罪視される非民主的な社会では、質の高い報道は成立し得ないとの危機感が共有された。米トランプ政権のメディア攻撃が、ジャーナリズムの信頼性に大きな影響を与えているとの懸念も示された。

 アンゴラで汚職事件や人権侵害の追及を続けるマーキュエス氏は「国際社会からの注目が集まることは、アンゴラ社会の変革に向けた希望につながる」とのビデオメッセージを寄せた。「自由メディア・パイオニア賞」はフィリピンのオンライン媒体「ラップラー」に授与された。

 このほか、アラブ諸国の一部から閉鎖を迫られる中で報道を続けているカタールのテレビ局・アルジャジーラが会長特別賞を受賞した。

 最終日の会員総会では、アフリカ諸国、エジプト、トルコに報道弾圧をやめるよう求める決議を採択した。大会に合わせて開催した理事会では、マーカス・スピルマン氏(スイス)を新会長に選んだ。任期は2年。

 大会には各国の記者、編集者、メディア研究者ら約300人が参加。日本からはIPI理事を務める小松浩・毎日新聞社主筆が出席した。

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