1. 日本新聞協会トップページ
  2. すべてのヘッドライン
  3. 新聞、視野広げる助けに 読売東京・古沢氏 NIE委が教科書会社向け説明会

新聞、視野広げる助けに 読売東京・古沢氏 NIE委が教科書会社向け説明会

 NIEタイムの醍醐味は一体感 船橋希望中・菅野氏

 新聞協会NIE委員会は6月29日、教科書会社向けのNIE説明会を事務局会議室で開いた。大学入学共通テストで問われる思考力や表現力の育成に新聞が果たす役割について、読売東京の古沢由紀子論説委員が講演した。新聞は子供の関心や視野を広げる助けになると述べた。東京都世田谷区立船橋希望中の菅野茂男校長は「NIEタイム」の実践例を紹介した。

 2020年度から導入される大学入学共通テストには、記述問題や教科を横断した知識が問われる問題が出題される。暗記偏重型の試験から「思考力や表現力、判断力を重視するものに変わる」と古沢氏は指摘。私立中学の入試でも思考力を問う記述問題が増えているとし「読解力を養う上で新聞の役割は重要だ」と述べた。

 文部科学省の調査によると、保護者から本や新聞を読むように勧められている子供は、保護者の年収や学歴が低くても学力が高い。古沢氏はこの結果を紹介し「子供の関心や視野を広げるには新聞が有効ではないか」と述べた。

 また、中学校で19年度から使われる道徳の教科書に新聞の投書が題材として載っていることを挙げ「実際に起きた出来事は子供の心に響く」と語った。記者として「幅広い世代に分かりやすく意義のある記事を書きたい」と話した。

 菅野氏は、朝の短い時間で新聞に触れるNIEタイムを紹介した。前任の小学校で月1回、全校を挙げて取り組んだ。NIEに熱心な教員の有無にかかわらず「時間を作って一斉に読む」ことから始められることを利点に挙げた。

 実践に当たっては、教育委員会や保護者の理解を得ることが大切だと述べた。世田谷区教委への教育課程届には「読解力、思考力、表現力を高める」と導入の狙いを記し、区の独自教科「日本語」と同じ趣旨であることを伝えた。保護者会への説明会も開き、購読費を負担してもらうことに理解を求めた。

 導入は16年5月。児童が「予想以上に新聞に興味を示した」ことから、記事を使った発表や、感想や要約を書く学習に取り組むクラスも現れた。落ち着きがなかった学年も、朝の15分は集中して新聞を読むようになったという。菅野氏は「NIEタイムの実践は、全校で一斉に新聞を手に取る一体感が重要だ」と話した。

 教科書会社などから12社22人が参加した。

ページの先頭へ