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新聞広告は顧客への手紙 新聞広告大賞・パナソニック《広告の日式典》

白黒写真で新たな表現開拓

 第61回「新聞広告の日」記念式典が10月19日、東京都千代田区の帝国ホテルで開かれた。新聞広告大賞を受賞したパナソニックの竹安聡執行役員チーフ・ブランド・コミュニケーション・オフィサーがあいさつで「創業者が生きていたら、顧客一人一人に手紙を書いただろう」と考えたのが発端だったと述べた。手紙に近い伝達手段として、家庭に届く新聞で感謝を伝えたと語った。

 パナソニックの受賞作は、創業者の松下幸之助氏が残した言葉や逸話を47都道府県ごとに切り替えて掲載。創業100周年の感謝を顧客や取引先に伝えた。エピソードを掘り起こす際には地方各紙の協力を得たという。

 東京都で出稿した広告には、浅草寺の雷門再建式典(1960年)の写真を使った。これを見た男性から「他界した父が写っていた」と連絡があったとし「反響を肌で感じられた」と振り返った。

 新聞広告クリエーティブコンテストの贈賞式では、最優秀賞の電通・石川平氏(制作者代表)に賞状が手渡された。審査委員長の副田高行氏(アートディレクター)は講評で「新聞の誠実さを語らず、インターネット情報のマイナス面だけをわざと稚拙に表現したことが評価された」と述べた。

 新聞協会の白石興二郎会長(読売)はあいさつで「新聞社は新聞広告を軸に、デジタルやイベントを掛け合わせた展開で広告主の力になりたい」と語った。

 来賓として出席した全日本広告連盟の大平明理事長(大正製薬ホールディングス取締役相談役)は、今年度の新聞広告賞受賞作は昔のモノクロ写真を使ったものが多いと指摘。「古いものを新しい技術で表現し、感動を与える新しい手法が出てきた」と評した。デジタル技術が発展しても、人々に感動を与えるのはクリエーターの想像力だとし「今後も腕を磨いてほしい」と述べた。

 アドバタイザーズ協会の伊藤雅俊理事長(味の素代表取締役会長)は、情報が氾濫する中「新聞には社会の指針を示すことが期待されている」と語った。広告業協会の成田純治理事長(博報堂取締役相談役)は、新聞社が取り組むNIEとNIBについて「広告界としてどう手伝えるか真剣に考えたい」と話した。

 記念講演に立った作家の山本一力氏は、新聞配達を14歳の時から4年間続けた経験がいまの自分を形作ったと語った。「電車の中で多くの人が新聞を読む光景をまた作り出してほしい」と呼び掛けた。

 新聞社や広告主企業、広告会社などから620人が出席した。

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