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《写真報道シンポ》「一本松」は惨禍の象徴 地元の感覚に配慮を ニュースパーク

 ニュースパーク(新聞博物館)は10月27日「フォトジャーナリズムの現在」と題したシンポジウムを開いた。フリージャーナリストの安田菜津紀氏は講演で、東日本大震災後に撮影した「奇跡の一本松」の写真から得た教訓を話した。津波に耐えた松を「希望の象徴」として撮ったものの、地元の人には残り全てをなぎ倒した津波のすさまじさを感じさせる1枚だったと振り返った。その土地の人の声に耳を傾ける重要性を学んだと述べた。

 義理の父母が住む岩手県陸前高田市に駆け付けた際に松を撮影した。写真を見た義父が「7万本の松と暮らしてきた住民には、津波の威力の象徴でしかない」と話したという。安田氏は「誰のための希望を捉えたかったのか考えさせられた」と語った。

 続くパネル討議は、東京新聞の田中健写真部次長が司会を務めた。メディアは事件や災害が起きると集中的に報じるが、同じテーマを長く追うことが少ないと問題提起した。

 OurPlanet―TV代表の白石草氏は、特定の題材に密着しているフリージャーナリストらと協力を深めてはどうかと話した。取材の成果を出す機会を求めているフリー記者にとっても有益だと述べた。

 企画展「密着!写真部@新聞社~東京新聞のレンズから」に合わせ開催した。120人が参加した。

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