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新聞史 資料200点でたどる 常設展示室の改修完了 《ニュースパーク》

 ニュースパーク(新聞博物館)は4月2日、常設展示室の一部改修を終え全面開館した。江戸末期から現代までの新聞の歴史をたどる「新聞のあゆみ」ゾーンを新設。現代情報社会の姿やジャーナリズムの重要性を伝える展示と、収蔵資料を生かした歴史展示の両面から、確かな情報の大切さと新聞の役割を訴える。

 歴史展示は「明治・大正の新聞の発展」「戦時統制期」「戦後の再出発と現代」「新聞を支えた技術」の4部で構成する。資料は約200点。

 「戦時統制期」のコーナーでは、軍部の台頭を招き、言論が制限される時代の契機となった五・一五事件を報じる大阪朝日の号外(1932年5月15日発行)などを展示。事件について軍部を批判した菊竹六鼓の論説(同年5月17日付の福岡日日新聞)も紹介した。

 「戦後の再出発と現代」コーナーは、朝日の社説「自らを罪するの弁」(45年8月23日付)、毎日の論説「万世の為に太平を開く」(同年9月19日付)などを紹介。言論統制法規の停止を報じた産経の記事(同年9月30日付)や、戦後に登場した日刊スポーツの創刊号(46年3月6日付)を展示している。

 同コーナー内には災害時の新聞の役割を伝えるブースも設けた。東日本大震災が起きた翌日の岩手日報(11年3月12日付、以下同)と河北の紙面を展示。非常時に新聞が生活に欠かせない情報を伝えたことを示している。

 新聞記者の仕事を紹介する展示なども一部更新した。歴代の新聞協会賞受賞作品を収録したアーカイブ端末も新設した。

 ニュースパークは今年度、「新聞のあゆみ」ゾーンを生かした教育プログラムの開発などに取り組む。歴史展示と教育事業の蓄積を絡め、施設の価値向上を図る。

(2019年4月2日)

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