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情報の信頼性 新聞が首位 <広告委、コロナ禍のメディア接触調査>

 新聞協会広告委員会は8月6日、新型コロナウイルスの感染が広がる中でのメディア接触、情報の信頼性に関する調査結果を発表した。社会の動きやニュースを知る上で紙の新聞を「信頼できる」「やや信頼できる」と答えた人の合計は全回答者の69.5%。全メディアの中で最も高かった。4月に緊急事態宣言が発令されて以降、新聞広告への注目や関心が高まっていることも分かった。

 外出自粛や在宅勤務といった生活の変化、インターネット上で不確かな情報が飛び交う現状を受けて実施した。全国の15~79歳の男女1243人が対象。5月26、27日にインターネット上で調査した。

 情報を「信頼できる」「やや信頼できる」と答えた人の合計が新聞に次いで高かったのはテレビの66.8%。新聞の有料電子版は51.2%、無料電子版は50.3%で、SNSは15.4%だった。

 ネットやSNSでニュースを得ている989人のうち、提供元を「確認する」「大抵確認する」と答えた人は計46.9%。特に10~30代でその傾向が強い。

 記事の提供元を確認すると答えた464人の中で、提供元が新聞社ならば信頼できると答えた人は56.5%。提供元がテレビの場合は48.9%、ウェブ媒体の場合は16.6%だった。

 各メディアの接触者にその頻度を尋ねると、「ほぼ毎日」と答えた人の割合はテレビが88.4%で最も高い。紙の新聞(83.4%)、SNS(81.1%)が続いた。

 普段からそのメディアに接触している人に、新型ウイルス関連の報道が出て以降の接触頻度の変化を尋ねた。「増えた」「やや増えた」と答えた人の合計は、新聞のニュースサイト接触者が56.3%、有料電子版読者が53.1%、無料電子版を見る人が48.9%。紙の新聞を読む人では40.4%だった。新聞社発の情報に触れている人は、ウイルス禍で接触頻度が高まっている傾向がみられた。「減った」との回答は少ない。

 接触が増えた人にその理由を聞くと、紙の新聞の読者は「情報の要点がまとめられているから」(43.1%)、「情報が信頼できるから」(42.1%)、「情報が幅広いから」(34.0%)などと答えた。新聞のニュースサイト、有料・無料電子版ではいずれも「情報が早くて新しいから」と答えた人が最も多かった。

新聞広告への関心上昇

 新型ウイルス関連の報道が出た今年1月以降と緊急事態宣言が発令された4月以降で、新聞広告に対する意識がどう変わったかも調べた。普段から新聞に接触する人のうち、4月以降に新聞広告を「より注目するようになった」と答えた人は、1~3月比で14.2ポイント増の46.4%。「より関心をもって見るようになった」人は同11.3ポイント増の46.1%だった。「より役に立つと思った」「より説得力があると思った」「より信頼感が高まった」などの回答も伸びた。

 新型ウイルス関連の報道が出て以降の新聞広告の見方や行動の変化を聞くと「いつもより時間をかけてじっくり読むようになった」(22.4%)との回答が多い。「これまで関心がなかった新聞広告にも注目するようになった」(18.2%)、「内容を家族や友人に共有した」(10.6%)と続く。

 年代別にみると、20代で「新聞広告の内容をネットやSNSで調べた」との回答が26.2%、「新聞広告を出している企業や商品のホームページを見た」が19.0%。それぞれ全体より10ポイント以上高かった。

 また性別でみると、女性の新聞広告に対する意識が高まっている傾向があった。「いつもより時間をかけてじっくり読むようになった」と答えたのは女性が25.7%、男性は19.5%。

 調査結果はウェブサイト「新聞広告データアーカイブ」で公開している。

(2020年8月6日)

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