1. トップページ
  2. 新聞協会ニュース
  3. 報道界ニュース
  4. 新聞広告とSNS巡り討議 信頼性が拡散支える JAAと共催セミナー 広告委

新聞広告とSNS巡り討議 信頼性が拡散支える JAAと共催セミナー 広告委

 新聞協会広告委員会は2月4日、アドバタイザーズ協会(JAA)との共催セミナーをオンラインで開いた。「新聞広告でSNSも盛り上がる!」をテーマに、広告主と広告会社、ツイッタージャパンの担当者が討議した。SNS上での情報拡散について責任を問われることもある中で、信頼性の高い新聞広告は利用者が安心して拡散できるとの意見が出た。拡散を促すには、利用者に会話のきっかけを提供することが重要だとの声もあがった。


 森永乳業は昨年11月、過去に売れなかったアイスクリームの再販売を知らせる広告を北海道新聞に載せた。「また売れなかったらどうしよう」のコピーとともに、過去の経緯や再販売に伴う不安を伝えた。

 森永乳業は広告の図柄をツイッターに投稿。消費者からは「大丈夫、今度こそ売れるよ」、「買ってきたよ」との励ましや購入報告が相次いだという。テレビやネットのニュースでは、新聞広告も取り上げられた。営業本部マーケティングコミュニケーション部の加藤雄大氏は新聞広告について「読者がメッセージを能動的に読んでくれるため、企業の本気度が伝わりやすい」と語った。

 ツイッタージャパンの松山歩執行役員広告事業本部長は、誰もが情報発信できるSNS時代には、消費者間の会話を促す広告コミュニケーションが重要だと述べた。会話が盛り上がることで、紙面掲載日以降も広告効果が期待できるという。会話を長続きさせるには「応援したい」など利用者が声を上げたくなる動機作りが必要だと述べた。

 電通zeroの嶋野裕介クリエーティブディレクターは「新聞とSNSは相性がいい」と語った。2019年新聞オーディエンス調査では「SNSで広げたくなる広告媒体」に新聞広告を挙げた人が動画サイトなどの広告を挙げた人よりも多かった。嶋野氏はこの要因について、SNSの投稿や拡散には責任が伴うため、信用に値する新聞広告は安心して話題にできるからだと分析した。

(2021年2月4日)

ページの先頭へ