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<いっしょに読もう!新聞コンクール> 小中高最優秀賞など発表 応募総数は過去最多

 新聞協会は12月21日、第12回「いっしょに読もう!新聞コンクール」の入賞作を発表しました。小中高3部門の最優秀賞各1編のほか、優秀賞30編、奨励賞120編を選びました。優秀学校賞は15校、学校奨励賞は197校に贈ります。応募総数は過去最多の6万4513編でした。

 小学生部門の最優秀賞は東京都北区立王子第二小5年の佐藤せり花さんが受賞しました。佐藤さんが選んだのは、新型コロナウイルス禍の中、地元を元気付ける活動に取り組む中学校を取り上げた岩手日報の記事。記事は、学校が生徒のメッセージ付きのしおりを地域に配っていることを伝えていました。佐藤さんは、弟が生後しばらく入院していた病院に「大丈夫だよ」などの励ましの言葉が張られているのを見て、心が温まった経験を思い出したといいます。

 言葉の持つ影響力に思いを巡らせ「生きるエネルギーを与える言葉をたくさん発する人間になりたいと強く思った」と記しました。記事で知ったことを自分がどう行動すべきかにつなげ、決意表明した点が評価されました。

 中学生部門の最優秀賞は盛岡市立見前中2年の尾崎柚果さん。家具・日用品大手のニトリホールディングス・似鳥昭雄会長が自身の持つ発達障害について語る朝日新聞のインタビュー記事を選びました。

 発達障害を持つ姉がいる尾崎さん。「他の人と違う」ことを「長所と短所」と捉える似鳥会長の言葉をきっかけに「違い」とは何かと悩みました。「支え合えば障害ではなくなる」という母親の意見を聞き、人は「違うからこそ助け合うことができる」との考えに至りました。自らの体験を踏まえ、違いを超え支援し合う社会のあるべき姿を提言したことが評価されました。

 高校生部門の最優秀賞は白百合学園高(東京都千代田区)3年の中田結子さんに贈ります。中田さんは、ミャンマーでの軍事クーデターに対する抗議活動を巡って逮捕された市民2人に、刑務所での体験を聞く朝日新聞の記事に目を留めました。厳しい弾圧の実態に衝撃を受けたといいます。

 「自らの権利を守るために命を懸けて活動する人がいることを忘れてはいけない」との父の意見で、ミャンマーの状況を人ごとと捉えていたことに気付きました。「平和な暮らしは求め続けなければ手に入らない」と考え、積極的に政治参加することが第一歩だとつづりました。家族との対話で新たな視点に気付き、自分の取るべき行動を表明している点が評価されました。

 入賞作・入賞校一覧はこちらでご覧いただけます。

(2021年12月21日)

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