データ提供拒否規定 拡充を 政府知財計画に意見
新聞協会は12月23日、「知的財産推進計画2026」の策定に向けた意見募集に応じ、内閣府に意見を提出しました。生成AI(人工知能)による報道コンテンツの無断利用が深刻化する一方、知的財産権の保護が十分ではないと指摘。AI時代に即した法整備が必要だとし、権利者がデータ提供を拒否できるオプトアウト規定の拡充や、データの透明性確保などを求めました。
知的財産推進計画(知財計画)は知的財産の保護や活用に関する政府の基本方針や施策を示す文書で、毎年策定されます。2026年6月ごろの策定に向け、政府で検討が始まっています。前年の計画では法、技術、契約の三つの手段が補完し、AI技術の進歩と知財の適切な保護の両立を目指すと述べたものの、意見書は現状では「保護は十分とはいえない」と主張し、保護の強化を求めました。
協会会員社から米新興企業パープレキシティに対して提訴や抗議が相次いでいることにも言及し、「問題意識を共有している」とした上で、「強い対応を取らざるを得なかった事実を重く受け止めてほしい」と訴えました。動画生成AIによる無断学習も問題になっていることから、コンテンツの権利が適切に尊重される法整備が必要だと述べました。
現行の著作権法は、事業者が所在検索サービスのためにコンテンツを収集する場合、オプトアウトを尊重するよう施行規則で定めています。一方で、AI学習については明文化されていないため、検索同様、オプトアウト尊重を法的義務として盛り込むよう求めました。
知財計画2025は、学習データの透明性を高める取り組みを進める方針を示しました。これに対して、「極めて重要な論点であり、実効的な取り組みを求めたい」と主張しました。
学習データだけではなく、検索拡張生成(RAG)に必要な「知識データ」の収集・利用に関する透明性も検討するよう求めました。ウェブサイトから直接コンテンツを集めるのではなく、迂回した収集も広がっていることから、「複雑化するデータの流通構造を踏まえた検討を進めてほしい」と述べました。
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(2025年12月23日)



