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2009年 11月24日
変容する社会に「きずな」問う

佐賀「家族のかたち」

少子高齢化など日本社会が大きく変容し家族が抱える課題も多様化する中で、あらためて「家族のきずな」を考えた社会面の年間企画だ。

家族の最小単位である「夫婦」にスポットを当てた第1部「夫婦の歩み」(1月、10回)は、出会いと結婚の形を取り上げた。夫の夢を共有するため都会生活から一転、唐津市のミカン農家に嫁ぎ奮闘する元OL(39)。職の不安を抱えながら結婚した「超氷河期世代」の夫婦は長男の誕生で、収入は苦しくても温かい生活空間を実感する。小学生の娘を抱えて離婚し6年間自力で頑張ってきた女性(31)は、肩ひじを張らずに人に頼るのもいいものと、再婚して再出発への階段を歩む。

「出産」をテーマにした第2部「命の誕生」(3~4月、9回)では、不妊治療の現状にも触れる。流産を乗り越え、不妊治療によって結婚12年目に、42歳で子どもを産んだ。「あきらめずに頑張ってほしい」と同じような悩みを持つ夫婦にエールを送る。

第3部「子どもとともに」(6月、11回)は、不登校の悩みや障害のある子どもの子育て、ひとり親家庭などを取材。親子がともに成長する姿や、男性の育児参加を取り巻く社会の実情にも迫る。

第4部は「熟年世代の選択」(9~10月、12回)。定年後に古里の杵島郡でバラ園を営み、専業主婦だった妻の夢をかなえる元サラリーマン。ギャンブル依存症の30代の息子を立ち直らせようと必死に取り組む60代の母親。そして「別れの決断」を下した夫婦の姿を描く。

22日付からの第5部では介護など老齢期の家族を取り上げている。

「家族を通じ社会事象を描き、バラバラになりがちな『きずな』を問い直す」と語る報道部・中島義彦記者をキャップに、岳英樹、井上武、川崎久美子、石井亜由美記者が担当。(審査室)

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