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2010年 6月8日
財産の自然を守り、伝えたい

北陸中日「里山 里海を語る 活動の現場から」

里山・里海の保全や生態系復元を目指す石川県内の取り組みを、案内人とともに記者が歩いて報告した。生物多様性条約第10回締約国会議=COP10が名古屋で、関連会議が金沢で開かれる今年は、里山・里海を世界へ発信する好機と見た。いしかわ総合面の半ページを使って5月、7回連載。

小松市と加賀市にまたがる鞍掛山を「先人たちが残してくれた自然の宝石箱。里山は故郷を守ることにもつながる」と話してくれた山下豊・滝ケ原町鞍掛山を愛する会会長。木々の名前が書かれた木札を取り付けながら「名前が分かれば、興味を持ってくれるきっかけになる」と熱く語る。

県中央部にある河北潟干拓地の中央幹線排水路沿い、白い花の正体は食用に適さない欧州原産のダイコン。高橋久・河北潟自然再生協議会事務局長は「干拓地で定着してきた麦と大豆の二毛作の畑に侵入し、品質低下の原因になってしまう」と心配、継続した管理を求める。

穴水町沿岸の七尾北湾には地元で御所守と呼ばれる貝、カリガネエガイが岸の石組みの間にたくさんいたものだが、コンクリート護岸化が進んでほとんど見えなくなり、調査が急務。県の絶滅危惧(きぐ)類の淡水魚トミヨがすむ白山市美川地域の安産川では、放っておくと外来種の水草コカナダモが爆発的に繁殖する。

金沢市平町の里山ではNPO法人「森林環境保全里山物語」が10年がかりで竹林を切り開き、1300本の桜の若木を植樹した。出口勝男理事は「癒やしを感じる名所ができれば、街の人たちに協力してもらい、山に手をかけられるようになる」と里山再生に燃える。

木原育子記者ら報道部・支局などの7人が担当。タイトルに「いきもの地球会議」のワッペンを配した。同部の基村祐一担当デスクは「石川の財産を後世に残す必要を訴えた」と語る。(審査室)

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