2012年 11月6日
捜査のずさんさ非難

 PC遠隔操作誤認逮捕をめぐる社説 
サイバー犯罪対策の強化を     

ネット上の遠隔操作でパソコン(PC)から犯罪予告が書き込まれた一連の事件で、逮捕された4人の男性の無実が判明。警視庁と大阪府警、三重、神奈川両県警は誤認逮捕を認めて4人に謝罪、検察も起訴などの処分を取り消した。ウイルス感染によるPCの不正操作という従来にないタイプのサイバー犯罪をめぐり、ずさんな捜査とともに、取り調べに際して自白の誘導や強要の疑いも浮上。50本を超す社・論説が警察や検察を厳しく批判した。     人工多能性幹細胞(胞)を作製した山中伸弥京大教授がノーベル医学生理学賞を受賞した。iPS細胞は全身の細胞に変化し無限に増やすことも可能なので、医療を根本的に変えると期待が集まっている。46本の社・論説が受賞を祝福した。 人工多能性幹細胞(iPS細胞)を作製した山中伸弥京大教授がノーベル医学生理学賞を受賞した。iPS細胞は全身の細胞に変化し無限に増やすことも可能なので、医療を根本的に変えると期待が集まっている。46本の社・論説が受賞を祝福した。 人工多能性幹細胞(iPS細胞)を作製した山中伸弥京大教授がノーベル医学生理学賞を受賞した。iPS細胞は全身の細胞に変化し無限に増やすことも可能なので、医療を根本的に変えると期待が集まっている。46本の社・論説が受賞を祝福した。 

経緯を検証し公表せよ     民意無視の高慢な姿勢 民意無視の高慢な姿勢 

《捜査》朝日「捜査のいきさつが明らかになるにつれ、別の疑念がわいてくる。そもそも捜査の基本を尽くしていなかったのではないかということだ。東京の幼稚園などを襲うという予告メールが送られた事件では、警視庁は『発信元』のパソコンをウイルスチェックしないまま、持ち主の逮捕に踏み切っていた。送信された時間帯のアリバイも調べていなかったという。何より深刻なのは、警察がこのうち二つの事件で、逮捕した人から容疑を認める供述を引き出していたことだ」、北海道「特にずさんさが目立つのは警視庁だ。逮捕前、男性のアリバイ確認やパソコンのウイルス感染の有無の検査をしなかった。捜査を尽くしたと言えるか。あきれるばかりだ。一連の事件で誤認逮捕を招いた最大要因は思い込みだと言えよう」、北日本「新たなウイルスが次々に生み出され、手口が高度化、巧妙化するネット犯罪に警察の捜査が追い付いていけないことは重大な問題だ。だが、より恐ろしいのは、怪しいと思われた人が警察でどれだけ『身に覚えがない』と訴えても聞き入れられず、逮捕されてしまったことだ」、中日・東京「容疑の否認を聞き入れない。アリバイを調べない。PCのウイルス検査をしない。そんな捜査の基本さえなおざりで傲慢(ごうまん)だった。もはや(PCのネット上の"指紋"といえる)IPアドレスと自白に頼り切った旧来の捜査手法は危ない」。

《検証》日経「今回の捜査は、1つの証拠を過大評価したり、供述を誘導したりする取り調べが生んだ過去の冤罪(えんざい)の構図を思い起こさせる。警察、検察は誤認逮捕から起訴などへと至った経緯を徹底的に検証して公表しなければならない。責任の明確化も必要だろう。それほど捜査への不信が高まっていることを肝に銘じるべきだ」、毎日「本来、第三者に検証を委ねるのが筋だが、最低でも公安委員会に検証結果のチェックを受けるなどし公平性を担保すべきだ。また、同時多発的に警察が誤認逮捕するという前代未聞の事態だけに、広く結果を公表してもらいたい。不十分な警察の捜査を見逃し、やはり虚偽の自白を引き出した検察も反省と検証が必要なのは当然だ」、神奈川「取り調べの徹底した検証も欠かせない。仮に自白の強要などが明らかになれば、発端はPCの悪意ある乗っ取りにあったとしても、結果として冤罪(えんざい)を生み出したことになり、重大だ。突き詰めた作業なしに、捜査ひいては警察への信頼は取り戻せない」。 

  《捜査》朝日「捜査のいきさつが明らかになるにつれ、別の疑念がわいてくる。そもそも捜査の基本を尽くしていなかったのではないかということだ。東京の幼稚園などを襲うという予告メールが送られた事件では、警視庁は『発信元』のパソコンをウイルスチェックしないまま、持ち主の逮捕に踏み切っていた。送信された時間帯のアリバイも調べていなかったという。何より深刻なのは、警察がこのうち二つの事件で、逮捕した人から容疑を認める供述を引き出していたことだ」、北海道「特にずさんさが目立つのは警視庁だ。逮捕前、男性のアリバイ確認やパソコンのウイルス感染の有無の検査をしなかった。捜査を尽くしたと言えるか。あきれるばかりだ。一連の事件で誤認逮捕を招いた最大要因は思い込みだと言えよう」、北日本「新たなウイルスが次々に生み出され、手口が高度化、巧妙化するネット犯罪に警察の捜査が追い付いていけないことは重大な問題だ。だが、より恐ろしいのは、怪しいと思われた人が警察でどれだけ『身に覚えがない』と訴えても聞き入れられず、逮捕されてしまったことだ」、中日・東京「容疑の否認を聞き入れない。アリバイを調べない。PCのウイルス検査をしない。そんな捜査の基本さえなおざりで傲慢(ごうまん)だった。もはや(PCのネット上の"指紋"といえる)IPアドレスと自白に頼り切った旧来の捜査手法は危ない」。 《捜査》朝日「捜査のいきさつが明らかになるにつれ、別の疑念がわいてくる。そもそも捜査の基本を尽くしていなかったのではないかということだ。東京の幼稚園などを襲うという予告メールが送られた事件では、警視庁は『発信元』のパソコンをウイルスチェックしないまま、持ち主の逮捕に踏み切っていた。送信された時間帯のアリバイも調べていなかったという。何より深刻なのは、警察がこのうち二つの事件で、逮捕した人から容疑を認める供述を引き出していたことだ」、北海道「特にずさんさが目立つのは警視庁だ。逮捕前、男性のアリバイ確認やパソコンのウイルス感染の有無の検査をしなかった。捜査を尽くしたと言えるか。あきれるばかりだ。一連の事件で誤認逮捕を招いた最大要因は思い込みだと言えよう」、北日本「新たなウイルスが次々に生み出され、手口が高度化、巧妙化するネット犯罪に警察の捜査が追い付いていけないことは重大な問題だ。だが、より恐ろしいのは、怪しいと思われた人が警察でどれだけ『身に覚えがない』と訴えても聞き入れられず、逮捕されてしまったことだ」、中日・東京「容疑の否認を聞き入れない。アリバイを調べない。PCのウイルス検査をしない。そんな捜査の基本さえなおざりで傲慢(ごうまん)だった。もはや(PCのネット上の"指紋"といえる)IPアドレスと自白に頼り切った旧来の捜査手法は危ない」。 《捜査》朝日「捜査のいきさつが明らかになるにつれ、別の疑念がわいてくる。そもそも捜査の基本を尽くしていなかったのではないかということだ。東京の幼稚園などを襲うという予告メールが送られた事件では、警視庁は『発信元』のパソコンをウイルスチェックしないまま、持ち主の逮捕に踏み切っていた。送信された時間帯のアリバイも調べていなかったという。何より深刻なのは、警察がこのうち二つの事件で、逮捕した人から容疑を認める供述を引き出していたことだ」、北海道「特にずさんさが目立つのは警視庁だ。逮捕前、男性のアリバイ確認やパソコンのウイルス感染の有無の検査をしなかった。捜査を尽くしたと言えるか。あきれるばかりだ。一連の事件で誤認逮捕を招いた最大要因は思い込みだと言えよう」、北日本「新たなウイルスが次々に生み出され、手口が高度化、巧妙化するネット犯罪に警察の捜査が追い付いていけないことは重大な問題だ。だが、より恐ろしいのは、怪しいと思われた人が警察でどれだけ『身に覚えがない』と訴えても聞き入れられず、逮捕されてしまったことだ」、中日・東京「容疑の否認を聞き入れない。アリバイを調べない。PCのウイルス検査をしない。そんな捜査の基本さえなおざりで傲慢(ごうまん)だった。もはや(PCのネット上の"指紋"といえる)IPアドレスと自白に頼り切った旧来の捜査手法は危ない」。 《対策》読売「警察庁は、民間会社でサイバー攻撃などへの対策を研究してきた技術者を採用し、都道府県警に出向させている。専門スタッフのさらなる増強が必要だろう。民間との連携を強化し、サイバー防御の技術に優れた企業のノウハウを積極的に取り入れたい。官民をあげたサイバー犯罪への体制作りを急がねばならない」、山陽「捜査当局には、真相解明と真犯人の割り出しに全力を挙げる必要がある。同時に専門家の協力や海外の関係機関と連携強化を図り、サイバー犯罪に対する捜査力を高めることが急がれる」、産経「ネット空間を悪意が飛び交う現状は極めて不健全だ。外国からのハッキングが疑われる事件も後を絶たない。通信、セキュリティー業者など民間の知恵も総動員してサイバー犯罪に対する態勢づくりを急がなくてはならない」。 

自己防衛の徹底が肝要     なし崩し的な合意破り 

《自衛》秋田「パソコンを利用する側も自己防衛に細心の注意を払う必要がある。今回の事件は、無料ソフトのダウンロードを通じてパソコンにウイルスが侵入したとみられている。ダウンロードする際の安全確認に加え、ウイルス対策ソフトの更新徹底や不審なサイトにはアクセスしないといった心掛けが大切だ」、京都「ウイルス感染を防ぐ対策も重要だ。(略)パソコンを使う人は、最新のウイルス対策ソフトを使い、不審なメールやソフトは開かないなど防衛策を徹底したい。自らの身を守ることが、ネット社会での犯罪の拡大を防ぐ手段になる」、西日本「一般のPC利用者も十分に注意したい。不審なメールの閲覧や所在不明のソフトなどをむやみにダウンロードせず、ウイルス対策ソフトも活用して自己防衛に努めていくことが肝要だ」。(審査室) 

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