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総務省「公共放送ワーキンググループ」の議論の取りまとめに対する意見

2023年8月29日

総務省「公共放送ワーキンググループ」御中

一般社団法人日本新聞協会
メディア開発委員会

当委員会はこれまで、NHKのインターネット業務について、業務範囲や受信料制度、ガバナンスなども含めNHKの在り方を根本から議論するよう求め、「必須業務化」について反対してきた。前回の会合ではネット業務の一部について「本来業務化」する方向性が構成員の間で一致し、議論の取りまとめを進めることとなった。検討すべき課題が山積し、当委員会の懸念が解消されない中で取りまとめられるならば、賛成できず、遺憾だ。
当委員会が積み残しの課題となっていると考える点を以下に示す。

  • 必須業務化の政策目的を明確にすべきだ。複数の構成員から「テレビを持たない人がNHKのコンテンツに触れられるようにする」などの説明があったが、必須業務化しなくても可能だと考える。必須業務化しなければできないことについて明確に示すべきだ。
  • 「理解増進情報」の問題について、WGとして総括すべきだ。公正な競争が成り立たないだけでなく、受信料制度との整合性の観点からも問題がある。NHKに必要なデータの提供を求めるなどして、制度の運用や競争への影響について検証すべきだ。
  • 放送番組以外のネット業務の範囲を、際限ない業務拡大につながらないよう厳格に定義すべきだ。前回の会合では放送番組以外のネット業務の範囲について、「定性的に法定する」方向で構成員の意見が一致した。しかし、理解増進情報の「放送番組に対する理解の増進に資する情報」というあいまいな定義がなし崩し的な業務拡大につながってきたことを踏まえると、厳格なルールが必要だ。
  • 必須業務化を議論するのであれば、受信料制度の在り方も根本から検討するべきだ。現状の受信料制度を維持した上でそれを拡大し、ネットでの費用負担を新たに求めることには懸念や疑念を感じる。
  • NHKのガバナンスをどのように確保していくか、明確に考えを示すべきだ。その必要性はBSネット配信予算問題を見れば明らかであり、NHKの再発防止策について、WGは妥当性や運用を検証すべきだ。また、執行部と経営委員会との責任の所在の整理も含め、抜本的なガバナンス確保の在り方についても検討を深めるべきだ。

これらの課題には、メディアの多元性や言論の多様性から極めて重要な論点も含まれている。WGとして議論を深めた上、取りまとめることを求める。

以上

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