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記者等への不当な攻撃に対する声明

2025年6月5日

一般社団法人日本新聞協会

 近年、SNSを中心にインターネット上で報道機関の記者等に対して根拠のない誹謗(ひぼう)中傷や侮辱が投稿、拡散されているほか、記者等の個人的な情報や画像が不当に拡散され、プライバシーが侵害される例が増えています。

 おびただしい量の情報が飛び交う現代社会においては、何が真実かを見極め、的確かつ迅速に伝えることが求められています。日本新聞協会に加盟する新聞、通信、放送の各社は「新聞倫理綱領」に基づき、自由と民主主義を守り、国民の「知る権利」に応えるため、正確で公正な報道と責任ある論評に取り組んでいます。一方で、「表現の自由」を標榜(ひょうぼう)する報道機関だからこそ、多様な言論を尊重し、報道に対する正当な批判や論評に対しては真摯(しんし)に向き合っていきます。

 しかし、根拠のない、または正当な批判や論評を超えた誹謗中傷や侮辱、プライバシーの暴露は、誰に対しても人権侵害行為に他なりません。報道機関の記者等に対しても同様で、個人の顔写真をSNSなどにさらして容姿などをあげつらったり、根拠のない批判や脅迫的な言葉で業務を妨害したりといった、不当な攻撃は断じて許されません。自由な報道と表現は民主主義の根幹です。これらの攻撃や人権侵害行為によって、正当な取材活動が脅かされれば、民主主義を揺るがすことになりかねず、決して看過することはできません。

 日本新聞協会の加盟社は、報道の公共的、文化的使命を果たすため、萎縮することなく報道を続ける一方で、不当な攻撃からはあらゆる手段を講じて記者等を守り、安全を確保し、心のケアなどのサポートを講じていきます。記者等への不当な攻撃を許さず、根拠のない誹謗中傷などの人権侵害行為に対しては、厳正に対処していきます。

 私たちは自由と民主主義、そして人権を守るため、これからも報道を続けていきます。

以  上

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