5月24日付 活性化に役立てる方策追う

山陽「スポーツ新考 地域戦略を探る」

 岡山のスポーツ界が元気だ。サッカーや女子バレーボールが観客を集め、2015年11月の「おかやまマラソン」には約1万4千人が参加した。スポーツには人を引き寄せる力がある。2016年1月に始まった連載は、スポーツを地域の活性化や課題の解決に役立てる戦略を探る。

 プロローグ(5回)の後、スポーツ大会の波及効果を追う第1部(13回)、地域のスポーツクラブに集う人の輪やコミュニティー再生への動きをたどる第2部(8回)、子どもの体力低下への対策、子育て世代の移住など地域振興の道を探る第3部(10回)と連載を展開してきた。

 4月28日からの第4部「きょうも元気で」(8回)では、高齢者が介護なしで、元気に自立した日常生活を送れる「健康寿命」を延ばす取り組みを追う。取材班デスクを務める楠本渉運動部副部長は「住民の高齢化が進む地域社会の課題を解決する手だてを掘り下げる」と連載の狙いを語る。

 筋力低下は健康寿命を縮める大きな要因だ。津山市が2004年に考案した「こけない体操」で、地域の高齢者が楽しく筋力トレーニングに取り組む。市は高齢者が通いやすいよう多くの介護予防教室を設け、住民自ら運営する仕組みで参加者の「やる気」を引き出す。

 他の市町村や県外、国の担当者も注目し、取り組みは全国へと広がりつつある。高齢者のからだ作りが体力増進や医療費抑制だけでなく、地域での孤立防止、コミュニティーの再生など「都市、地方ともにスポーツが地域社会の問題解決に役立つことが分かった」と楠本氏は言う。

 「こけない体操」の原型は、高知市の「いきいき百歳体操」だ。その生みの親は岡山市出身の医師という思わぬ〝発見〟も。障害者スポーツの現状を追う連載などの後、スポーツを軸にした地域戦略の提言で締めくくる予定だ。(有)

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