2013年 1月29日
多様な形でつながる若者

北日本「ともだちって何?」

 人間関係の希薄さが指摘されがちな現代だが、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の普及が、人と人との結び付きを彩り豊かにしている面もあるのではないか。入社9年目の田尻秀幸文化部記者が、自身の友達や記者として培った人脈を駆使し、さまざまな形で人とつながる若者を紹介する。

 初回はSNSで仲間の輪を広げる若者を取材した。興味深い活動をしている若者がいないかと、インターネットでひたすら検索して出会ったのは、パソコンで作曲や演奏をすることが趣味の20代男性。SNSで知り合った同じ趣味の友達に、気軽に会いに行く。お互いの自宅に泊まり合うような親しい友達もできた。「初対面の相手でも、ずっとツイッターで会話を積み重ねているから、『初めまして』とはならない」という。彼らの交流は、外見ではなく言葉を通じて中身を見るところから始まっているからだ。

 行きつけのカフェのマスターに紹介してもらった20代後半の女性は、一人でカフェ巡りを楽しむ。SNS全盛期にあえて手紙を愛用する。「手書きの文章の方が伝わる」と思うからだ。友達と過ごす時間を「放出」、一人で過ごす時間を「蓄積」と捉え、一人の時間も楽しんでいる。

 友達の友達をたどって取材した同性愛者の男子高校生。親しい間柄の数人には打ち明けているが、みんなに話せるわけではない。SNSを通じて仲良くなった同級生に恋しているが、告白したら関係が崩れてしまう可能性が大きいと思っている。

 「若者を応援するような連載にしたい。読者が共感できるものになれば」と田尻記者。さまざまな形で人とつながる若者の取材を通して、彼らの空気を少しでも表現できたらと考えている。昨年11月から、毎週土曜に掲載している。(さ)

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