2015年 1月20日
成長の姿伝え、元気を発信

福島民友「子どもたちは今 ふくしまの現場」 

 東日本大震災、東京電力福島第一原発事故から間もなく4年を迎える。深刻な被害を受けた福島県にとって、子供たちの健やかな成長は大きな励みだ。しかし、震災や原発事故の影響で、子供たちは運動能力の低下や肥満傾向、精神面での不安などさまざまな課題を抱える。

 昨年11月30日付から始まった企画は、屋外活動への不安から外出を控えたり、長引く避難生活でストレスが蓄積したりといった実情を踏まえ、子供を取り巻く現状と課題を伝えている。小野広司編集局次長は「原発事故からの復興という重いテーマを、できるだけ元気の出る紙面で伝えたい」と強調する。

 第1部は、園外の散歩を再開させた保育園や、屋外での遊びを取り入れた幼稚園の様子を紹介。外で思い切り遊び、自然に触れて好奇心を刺激される子供たちを生き生きと伝えた。

 小中学生に目を向けた第2部は、避難が長引き、生活や教育環境に影響が出ている現状を報じた。離れた場所に移転した学校に避難先から通う子供は、バスによる長距離通学のため、運動や部活動をする時間が取れない。落ち着かない環境の中で勉強に向き合わなければならない受験生もいる。そうした環境にもかかわらず、少しずつ適応している子供たちの姿を紹介した。

 子供が社会に対して自ら声を上げることは難しい。須田絢一報道部記者は「周りの親や先生を取材する際も、子供の視点に立つことを常に心掛けた」という。一方で、子供たちの強さも実感した。「放射能汚染への不安や環境の変化といった厳しい状況の中でも、子供たちには自ら立ち上がる力がある。その姿を伝えることで、地域を元気づけたい」と須田記者は話す。

 今後は、精神面でのケアや医療などに注目していく考えだ。(梛)

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