2015年 7月28日
記者と住民の触れ合い描く

東奥「まちぶら 5000歩の旅」

 何げない日常に、ちょっとしたドラマがある―。記者が歩数計を持って街をぶらりと歩き、ふとした情景や人との触れ合いを紹介する連載を、4月10日付から週1回、展開している。

 「新聞離れが進む中で、原点である読者に寄り添う必要があると考えた。文字通り、県民の『顔』が見える連載を目指した」と話すのは南谷毅編集局次長。記者は5千歩を目安に街を歩き、記事を書く。この企画は昨年、北海道新聞函館支社が発行する地域情報誌「みなみ風」で連載されていた。南谷氏は「読者に新聞を身近に感じてもらう格好の企画で、許可を得て連載を始めた。市井の人の表情を伝えたかった」と説明する。

 記事では取材エリアまでの歩数も掲載され、読者は記者の歩みを追体験できる。「『旬』を味わい尽くすと、おなかいっぱいで動けなくなった」「既に5千歩を超えていたが、足湯効果か、まだ足取りは軽い」といった描写を意識して取り入れている。

 若佐谷雅之・黒石支局長が訪れたのは、「田んぼアート」で有名な田舎館村。色とりどりの稲を植え、鮮やかな作品を仕上げる。田植え作業中の女性は「ここで元気に田植えができることが一番の幸せ」と声を弾ませた。道中で唯一すれ違ったお年寄りの女性は、寝たきりになって子ども達に迷惑を掛けないよう健康のために歩いているという。「さまざまな人に声を掛けて、住民の生き様を聞くことが記者の原点だとあらためて実感した」と若佐谷氏は話す。

 今別町では、来年開通する北海道新幹線の駅が建設されている。役場や首長に取材することが多い政経部の渋谷純平記者は、多くの家庭が新幹線開通を祝う短冊を飾っている様子を見て機運の高まりを感じたという。「今後は新幹線を盛り上げる街の人の熱い思いも伝えていきたい」と語った。(新)

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