外国人は地域社会の一員

北海道「共生新時代 移り来る隣人と」

 改正入管難民法が施行される4月以降、より多くの外国人が日本で働くことになる。しかし、道民の外国人への主な印象は「観光客」。連載デスクの一人、東京支社報道センターの志子田徹部次長は「外国人とともに生活する未来について今から考えなければいけない」と指摘する。東京と札幌の記者7人が連携し、外国人との共生を模索する道内外の現場を取材した。1月3日付から全5回。

 ロンドン特派員時代、移民受け入れで半世紀にわたり試行錯誤してきた欧州各国の姿を見た志子田氏。日本も人口減少により働き手が減り、外国人との共生が避けられないと予想するが、他国と比べ「外国人の問題に正面から向き合うことを避けている」と感じたという。連載には、働き手や地域社会の一員としての外国人に向き合うべきだと訴える狙いを込めた。

 積極的に外国人技能実習生の待遇を改善している会社を取り上げた。水産加工の「畠森水産」(雄武町)は従業員32人のうち、18人が中国人技能実習生。時給は日本人より20円高い。

 食費の負担を抑えるため1食250円の食堂も設けた。「昔のような『安い労働力』という意識のままでは会社は続かない」と白川龍孝社長(60)は言い切る。

 改正入管難民法を巡る国会論議で、外国人は単純労働分野を担う「労働力」とみなされたが、経営者として活躍する人も。日本で企業を経営するフランス人のジャン・マルク・ボワイエさん(34)は、異なる文化を持つ外国人は「新しい視点や考え方をもたらす人間。起業を促せば日本の再発展につながる」と記者に話した。

 医療通訳や日本語指導教員の確保など外国人支援には課題が多い。今後は移民受け入れで先を行く他国の例を取り上げるという。(工)

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