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選挙への距離感 同世代が取材 

神奈川「遠くて近い #若者と政治」

 運送業界で働く丹代晴大さん(20)は、7月の参院選まで投票に行ったことがなかった。政治の話題は「別世界に感じる」からだ。投票所は自宅のすぐそば。政治は近くにあるが遠い―。

 20、30代の記者が同世代の若者7人に政治との距離、選挙への思いを聞いた。参院選に合わせ7月17日付から全3回。

 編成部の塩山麻美記者は「新聞は『どこにでもいる普通の若者』の声を聞く機会をもっと増やす必要がある」と訴える。彼らが社会についてどう考え、何に困っているのかを知らなければならない、との思いが強い。

 丹代さんは昨春、定時制高校を卒業。将来、家庭を持つために貯金にいそしむ。消費増税を控える中、6月に浮上した「老後資金2千万円」問題に戸惑う。しかし、生活が政治につながっている感覚はない。

 投票に行かない若者も「経済や教育格差など、政治と関わる課題に直面している」と塩山記者。政治がそれを解決する手段だと気付いていないだけだと話す。「働き掛け方を工夫すれば、投票への一歩を踏み出してくれる」

 丹代さんは投票所で、政党名と候補者名がずらりと並んだ一覧表を目にし「めっちゃ難しい」と声を上げた。「名前に好感を持った候補者」と「知っている政党」に投票。次回は共感できる候補者を見つけたい、との言葉を連載後の7月23日付で紹介した。

 投票権を持たない在日コリアン3世の女性(26)にも取材した。在日コリアンに対する無理解を肌で感じ、社会を変える一員になりたいと願う。周囲の投票しない同世代に対する「権利を持っているのにもったいない。私たちは言いたくても言えないのに」との思いを伝えた。「権利の上にあぐらをかいているのではないか」と提起する意味を込めて。(斎)

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