2024年 2月13日
若者の日常覆う「社会課題」

中国「『バチク』って? バイト漬けの学生たち」 12月24~25日(全2回)

 広島市の私大に通う女子学生(21)は、週6~7日を大手カフェチェーンなどでのアルバイトに費やす。多い日は1日16時間。月15万~18万円の収入は一人暮らしの家賃や生活費などに充てる。実家の家計は厳しい。バイト漬けで大学への足は遠のき、前期だけで6単位落とした。大学教員からは「留年の危機」と告げられた。自身について、バイト漬けの状態を指す「バ畜(チク)」だと話す。

 デジタルチームの栾暁雨(らんしょうう)記者は、学費の値上げや仕送り額の減少などにより「生活費や学費を自ら賄う学生が増えている」と説明。これについて、バイトに追われ学業をおろそかにしたり、体調を崩したりする学生に焦点を当てた。

 バイトリーダーでもある女子学生は、人手が足りない週末や連休の勤務について「私が最後のとりで的な感じ」と栾氏に話した。栾氏は「学生は労働力不足のしわ寄せを受けている」と強調。バイトにやりがいを感じる学生を企業が都合良く利用している側面もあるとした。

 連載を通じ、学業と両立できない学生の問題とするのではなく、社会全体で人手不足の課題を議論する契機にしたかったと説明。学生の読者に対しては「バイト漬けの日常が社会の課題に結び付いていると気付いてほしい」と述べた。

 アイドルなどを熱狂的に応援する「推し活」も、学生をバイトに追い込む背景にあると指摘する。経済成長が見えない社会に生きる学生は「好きなもので自分の心を満たさないと希望が持てないのではないか」と考えたという。バイトで得た収入の大半を男性歌手のグッズ購入などに充てる女子学生(22)を連載で紹介。「推しは心の潤い。推せなくなったら病む」と言い切る学生の声を報じた。

 「個々の学生の生き方を否定するわけではない」と栾氏。「学生の本分は勉強」といった価値観は押し付けないよう意識したと振り返る。(直)

 ※連載はこちらでご覧いただけます。(他社サイトに移動します)

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